つくどはちまんじんじゃ
東京都新宿区筑土八幡町2-1
昔、嵯峨天皇の御代に武蔵国豊嶋郡牛込の里に大変熱心に八幡神を信仰する翁がいた。ある時、翁の夢の中に神霊が現れて、「われ、汝が信心に感じ跡をたれん。」と言われので、翁は不思議に思って、目をさますとすぐ..
昔、嵯峨天皇の御代に武蔵国豊嶋郡牛込の里に大変熱心に八幡神を信仰する翁がいた。ある時、翁の夢の中に神霊が現れて、「われ、汝が信心に感じ跡をたれん。」と言われので、翁は不思議に思って、目をさますとすぐに身を清めて拝もうと井戸のそばへ行ったところ、かたわらの一本の松の樹の上に細長い旗のような美しい雲がたなびいて、雲の中から白鳩が現れて松の梢にとまった。翁はこのことを里人に語り神霊の現れたもうたことを知り、すぐに注連縄をゆいまわして、その松を祀った。 その後、伝教大師がこの地を訪れた時、この由を聞いて、神像を彫刻して祠に祀った。その時に筑紫の宇佐の宮土をもとめて礎としたので、筑土八幡神社と名付けた。 さらにその後、文明年間に江戸の開拓にあたった上杉朝興が社壇を修飾して、この地の産土神とし、また江戸鎮護の神と仰いだ。御祭神は応神天皇、神功皇后、仲哀天皇である。 現在、境内地は約2,200平方米あり、昭和20年の戦火で焼失した社殿も、昭和38年氏子の人々が浄財を集めて、熊谷組によって再建され筑土八幡町・津久戸町・東五軒町・新小川町・下宮比町・揚場町・神楽河岸町・神楽坂四丁目・神楽坂五丁目・白銀町・袋町・岩戸町の産土神として人々の尊崇を集めている。 大祭は9月15日に毎年行われている。 境内には、庚申塔・鳥居(享保11年)・狛犬(文化7年)・百度石(明治15年)などの古い石造物や、「金太郎」「一寸法師」「花咲爺」などを作曲した田村虎蔵の歌碑(昭和44)がある。
応神天皇、神功皇后、仲哀天皇
大祭 9月15日
JR総武線、東京メトロ東西線、有楽町線、南北線、都営地下鉄大江戸線「飯田橋駅」徒歩6分。
無し