岩津天満宮

社伝に、宝歴九年(一七五九)正月、岩津信光明寺二十二代の一誉上人、年賀言上のため江戸への途次、病に苦しむ、里人の勧めで鎌倉の荏原天満 宮に祈願するに忽ち平癒、出府年賀をすます。 帰途鎌 倉に寄り、社前に報賽し、分霊を頂き、同所の名匠の 手になる尊像を賜わり、境内の観音堂に合祀する。 後 ち後方の山頂に社殿を建造し、創祀する。文化三年 (１８０６) 社殿を改築し、 天保四年(１８３３) 石段を建設、同七年参篭所を建てる。同十三年社殿の大修繕あり。嘉永二年(１８４９) 社殿を修築、翌三年には石鳥居を建て、安政三年(１８５６) 唐門の造営あり。明治制度改めにより、明治九年九月、公許となる。 同十九年十一月火災にかかるも翌二十年社殿復旧した が、明治末年に至り境内荒れるをいたみ、服部長七社殿を再建、祭祀を怠らず励む。時に大正二年なり。 同 七年菅公一千年祭を行う。 昭和四年四月、 神楽殿を建 造する。同四十九年十二月二十七日、本庁の承認を得 岩津天満宮と改称、同五十五年十二月、社殿を造営、 同六十二年一ヶ年半に及ぶ工事を進め境内を拡張、社務所、参拝者休憩所を建設し神徳の昂揚をはかる。