山田薬師 潮光山 善福寺

奈良時代初期、全国的に猛威を振るった流行り病は、宇和郷にもひろがり、時の郡主三好貞春公は、大いに憂い天地の神仏に、除難を祈願したところ、ある夜白衣の天神が現れ、今、豫州を行脚している行基のお慈悲を受ければ諸病治るとのお告げがあり、行基を迎え救いを願ったところ、行基は険しい極山の窟にこもり、経を唱え、身の丈1メートルあまりの荘厳な坐像を創った、行基は、この像を高山霊地に安置したいが良い場所は？と郡主に尋ねたところ。7日ほど前。南西の嶺に紫雲がたなびき、虹色の光芒が、天を衝くばかり光輝いた、仏の導き給う霊地かと存じます、とその山頂に案内した、行基はこの地こそ、医王薬師如来安置の聖地と称賛、立派な堂を建て尊像を奉安したところ病治り人々は大いに安堵した。その後、平安時代、領主左中将光義の息子が目を患い失明し深く悲しんだ両親は。薬師堂に籠り一心不乱に回復を願ったとこれ両目に光が戻ったと言う、そのことが、四方に伝わり目の病をなおすお薬師様と言い伝えが響き渡った、光義は、仏恩に報いる為霊地移転を思い立ち山田村の現在の場所に立派な仏殿を建立し移した延久二年１０７０年のことである！２年後、白河天皇の信仰心厚く、出雲の一畑薬師、久留米の永勝寺とともに日本三大薬師となり勅願の栄誉を賜わった。江戸時代、宇和島藩伊達公の祈願所となり、藩主の参拝もあり、山号を潮光山と改めた