旧九月九日~諸鈍しょどんシバヤ(国無形文化財) 文治元年壇ノ浦の戦いで敗れ落ち延びた平資盛一族は、加計呂麻島の諸鈍に居城を構えたと伝えられ、その時郷を慰めるたねに始められたという。「シバヤ」は「芝居」と書き、青紫(椎)の小枝で囲まれた楽屋のことで、狂言や風流踊りなどの特徴から、四・五百年前に諸鈍が海上交通路の要衛として栄えた頃、中国や大和、琉球等から伝わったものが一つの村芝居としての祝福芸能となったと思われる。踊り子は全員男性で、主に「カビデイラ」と呼ばれる手作りの紙の仮面をつけ、「サンバト(三番叟)」(芝居の前口上)から始まり、「兼好節」(吉田兼好を歌ったもの)・「鎌踊り」(琉球風の豊作を祝う踊り)・「スクゥテンガ」(中国の剣舞に似る)・「ククワ節」(平敦盛卿を偲ぶ)・「ダットドン(座頭殿)」(狂言風寸劇)・「タマツユ(玉露)」(人形劇)・「スコテングゥ」(琉球風の棒踊り)などの踊りや寸劇を演じる。