熊山神社の創建は不詳ですが古くから格式の高い神社として知られ、延喜式神名帳には記載されなかったものの従四位下に列していました。天平勝宝6年(754)、聖武天皇の勅願により唐僧鑑真和尚が霊山寺を開き熊山神社の別当寺院となり牛馬安全の守護神として信仰を広めました。境内は建武3年(1336)4月に児島高徳が挙兵した地とされ、最盛期には多くの山上伽藍軒を連ね社運も隆盛しました。江戸時代に入ると岡山藩主池田家から庇護され享保年間(1716~36)には社領20石を賜っています。江戸時代は熊山権現社と称していましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され明治6年に熊野神社に改称しています。