大草神社

由緒杉大明神は三輪大神のことで大己貴命である。第四十八代稱徳天皇の神護景雲二年(七六八）大和国三輪山より勧請した。三輪山は杉木立ちの御山で杉大明神と称して、氏子は杉材を尊んでいる。社記に寛治三年(一〇八九)八月二十五日奥宮本殿建立して 素盞鳴命を祀るとある。享徳三年(一四五四)前宮本殿を再建し、春日明神、鹿島明神、戸隠明神を祀り大草鎮守様と称した。文亀元年(一五〇一)領主松平善四郎親利山城国より倉稲魂命を勧請する。大永元年(一五二二)八月二十五日領主再び三輪明神を勧請。その後杉大明神と称した。永録六年(一五六三)八月十四日本殿を再建する。この再建は領主酒井与四郎代官山下喜左衛門願主で取行われたものと言われる。天正 二年(一五七四)領主松平弥五兵衛代官岩瀬左兵衛の 信願にて奥宮を建立、素盞嗚命、稲田姫命を奉祀し、牛頭天王と称した。翌天正三年(一五七五)同代官前宮の大破を修造し、覆殿を建立する。宝暦十一年(一七六一)地頭仲衛門奥宮の拝殿を建立する。明和四年(一七六七)四月二十三日地頭仲右衛門前宮の拝殿を建立し、嘉永五年(一八五二)奥宮の拝殿を再建する。明治元年(一八六八)杉大明神牛頭天王を改め大草神社と称する。同五年(一八七二)十月十二日村社に列せられる。同十年四月十四日大草字狭間より御鍬社、字入坂より秋葉社、字祢宜屋敷より氏神社を境内へ移し奉る。同四十年十月二十六日供進指定を受ける。同四 十二年九月十四日亀井社・内宮社・八幡社(若宮・八面・大戸)・白山社・六条社・神明社、境内社・社宮司社・“金山社・“御座社・〝正八幡社・〝秋葉社・ "御鍬社・氏神社を合祀する。大正十二年一月より 同十四年十一月に亘る三ヶ年間に境内拡張、模様替えを行い、前宮・奥宮の合併、本殿・鳥居を改築。幣殿 を新設、神門・廻廊・透塀・籠屋を新築する。同十四 年十一月二十五日に遷宮祭を執行する。昭和五十四年 九月二十九日十二等級より八等級に昇級、記念事業と して幣殿屋根修理等に着手し、翌五十五年完了する。