日枝神社の創建は当時の出羽郡司だった小野良実が勧請したと伝わっています。伝承によると承和年間(834~848年)に良実により江州坂本の官幣大社日吉神社(滋賀県大津市坂本:日吉大社)の分霊が勧請されたのが始まりとされます。良実は山辺郷に諏訪神社や愛宕神社、八幡神社なそ8つの神社を建立したとされ周囲からの信仰も厚かったそうです。大正時代、良実が葬られたと伝わる良実塚から古刀(全長109.3cm、刀身幅4~5cm、柄部長さ9cm、発掘された直刀としては山形県内最長)が発掘され、土地の持ち主が所有していましたが、その後、日枝神社に奉納したそうです。拝殿は入母屋、鉄板葺、平入、桁行3間、梁間3間、正面1間向拝付、拝殿前には神事に奉納される稲を栽培していると思われる神田。往時は神仏習合していたようで鳥居の両側には石仏が安置されています。祭神:大山咋神。