西福寺 (長岡)

長禄3年（1457年）、関ケ原今須の妙應寺6世・心甫全智大和尚によって創建された。
明治28年（1895年）2月16日、不慮の火災によって本堂・観音堂・庫裏等を全焼した。このとき17世・道印圓成大和尚の代に建立された重層の山門だけは、濡れ莚を被って周囲に立ちふさがった村人たちによって火災から免れ残った。この山門は平成元年（1989年）に全面解体のうえ修理された。火災の教訓を生かすために欄干の焦げは残された。また山門楼上には十六羅漢が安置されている。
全焼した庫裏は新たに柏原宿の脇本陣を買って移築され、昭和54年には全面改修された。
平成16年（2004年）、伽藍復興百年事業として、奈良時代の寺院建築を真似た本瓦葺寄棟造の本堂が完成した。
本尊は延命地蔵菩薩で、延命長寿の仏様として信仰されており、境内から湧き出る霊水は無病長寿の延命水として珍重されている。
本堂内には京都清水寺より勧請されたと伝わる子安観世音菩薩が奉安されており、子育て安産の仏様として広く信仰されている。
裏山には西国三十三観音の写し霊場と近畿楽寿観音霊場がある。