日本一の実績を誇る「朝比奈玉露」の産地、静岡県岡部町に鎮座する古社です。908年(延喜8年)、平安時代の三十六歌仙の1人、堤中納言兼輔によって建立されたとされています。3年に1度の大祭では稚児による「浦安の舞」が奉納されることで有堤中納言兼輔が罪を得て都を追放され掛川に隠棲していたころ、子が授からなかったので、子授けの祈願をするため若宮八幡宮にかよったと伝えられます。満願の夜、子持坂に差し掛かった時、狼が布切れに包まれた赤子を堤中納言兼輔の前に置いて立ち去り、堤中納言はこの子を神様の授かりものと喜びました。子どもは安吉と名付けられ、武勇絶倫の武士に成長しました。この安吉が、戦国大名朝比奈氏の祖、備中守安吉だとされています。
今でも、若宮八幡宮の裏山のふもとに、狼が子供を持ってきたという、「子持ち坂」の地名が残っています。この伝説は朝日奈氏の始祖伝説ですが、狼が子供をもたらしたという伝説は珍しく、日本でもこの地に伝わるものだけです。
〜HPより引用