富里市十倉にある、信仰塔兼供養塔。
石塔と手水石が現存。
高松入が開拓されたころのことである。
入植した10軒のうちで不幸が次々と重なった。
若妻ばかりが亡くなるのである。
皆は思い余って、酒々井から占い師を呼んだ。
託宣によると、昔近くに奥州から渡ってきた老婆が一人住んでいて、病苦に身をさいなみ狂い死にしたが、その祟りが残っているという。
人々はそこで、祠を建ててお祓いをし、年に二回の縁日を設け祭礼を催した。
年々にそれは盛んになり、広く信仰を集めたという。
そのおかげか、それからはさほどの不幸は起こらず、家々は富み栄えたという。
(富里市HP「富里の民話・伝説」より)