愛宕神社 (栗原市栗駒文字)

鎮座地は旧尾野松荘文字村、霊山大土ヶ森(580m)、御駒山(520m)、御岳山(475m)を西方に仰ぐ麓の地で栗駒山の登山口にあたる。(文字村とは門司の意であるという)。境内は樹齢300数十年の老杉が参道両面に鬱蒼として、古きを忍ばれしも、昭和21年4月文字中学校建築用材として伐採、現在は名木夫婦杉外数本を残すのみなり。石階段145段の高台で山姿秀麗の鷹ノ巣山を望み月光明媚のところである。
当社は人皇第12代景行天皇の皇子、日本武尊が東夷親征の際の創建と伝えられ大土ヶ森山頂に鎮座し「表刀神社」と称したが山火の裁可をそれ、慶長元年3月現在地に遷座、寛永5年中、本山派修験者木神坊雄峯が福寿山無量寺と満徳山の2ヶ寺(現在地蔵堂)を開院以来2ヶ寺の別当が神仏混淆により愛宕大権現と改称奉仕す。
明治元年4月大政官達により神仏混淆が廃止となり、愛宕神社と改称、時の法印月光印宥海は復飾(還俗)して村田己代之進と改名し社掌となる。明治5年6月村社に列格、同16年9月本殿改築、梢殿を以ってこれを覆い、同39年勅命により幣帛供進社に指定された。昭和46年12月拝殿並びに幣殿、神餞所の改築に着手し翌年9月1日に竣工、昭和60年11月天皇陛下御在位60年の奉祝事業として参道石段改修工事竣工、平成8年9月御鎮座四百年記念事業として、本殿、拝殿、幣殿の改修と拝殿屋根銅板葺き替えと手水舎の竣工する。