じんがんじ
和歌山県伊都郡かつらぎ町萩原55
寳来山神願寺は今を去る一千拾余年。天禄の歳、人皇第五十六代清和天皇の御曽孫、鎮守府将軍、源満仲公の御創建にして、満仲公の御三男、源賢僧都を初代住職と仰ぐ名刹であります。其の後星霜移りて荒廃せしが、文..
寳来山神願寺は今を去る一千拾余年。天禄の歳、人皇第五十六代清和天皇の御曽孫、鎮守府将軍、源満仲公の御創建にして、満仲公の御三男、源賢僧都を初代住職と仰ぐ名刹であります。其の後星霜移りて荒廃せしが、文覚上人(1862)熊野那智山に詣で滝にうたれ苦修練行の帰り道当山に立ち寄り、その廃頽を見て大いに慨き、一は父母冥福のため、一は法界平等利益のために、これが営繕再興を発願され上人自ら一刀三礼、大聖不動明王を刻み本尊とされ当山を復興されたのであります。 又、上人は京都高雄神護寺の荘園であった笠田之庄造成に尽瘁せられ、旧四郷村より一里余の山道を切り開き、四十八瀬川の水を引き、灌漑用水として文覚井(県史跡)を完成され民衆の祖と仰ぎ毎年七月二十一日には、文覚上人祭を厳修してその御徳に奉謝しております。 有難や文覚上人おん慈悲の めぐみの水にうるをえる村
寳来山
真言宗
御室派
天禄年間(970~973年)
文殊菩薩
源賢僧都
源満仲