穂積神社

創建年月は不詳である。往古は徴雨ヶ嶽亀石の段に小祠があり山神或は地主神として奉斎し、慶長年間 現在の所に社殿を造営し、竜爪山権現と称したが、明治三年に穂積神社と改称された。
明治八年郷社に列し、昭和十二年神饌幣帛料供進神社に指定された。古老の伝に「延享の頃、権 兵衛という樵夫に龍爪権現の神霊が依憑して、衆庶の病難を治しその霊験が偉大 であったので、山上に社殿を建立し神霊を奉祀し、権兵衛は吉田家の許状を受け 神職となり滝紀伊と号した。これが龍爪山神職のはじめである。とある。以来 当神社の神職は滝、望月両家が世襲し、何れも吉田家より大和守、 安芸守、 和泉 守、紀伊守、周防守等を名乗る跡目許状を受けて明治に及んだ。
この神社には昔から鉄砲祭の神事がある。この祭に放った鉄砲をもって狩に出 れば、人をそこなう事がないと言われ多くの人々が詣でた。
昭和二十一年七月三十一宗教法人令に依り届出をなし、昭和二十七年七月二十三日宗教法人法に依り法人設立の登記をした。 静岡県神社庁神社等級規定九級社である。